文字サイズが選べます

都内で講演(これからの日中関係)

17日、都内でこれからの日中関係とのタイトルで講演。

いくつかの論点について、メモ的に以下のとおり。

1.日本外交の喫緊の最重要課題は、日中関係を整えること。

  現在の日中関係について一番心配しているのは、実はアメリカ。アメリカは、アフガン、イラクにおける戦争で経済が極度に疲弊。その立て直しのために太平洋に焦点、輸出を増やし、国内の雇用を増やそうとしている。その道具の一つがTPP。しかし日中韓が島でケンカをしていてはアメリカとしては大戦略が成り立たない。アメリカは特に日本の「イスラエル化」を懸念。(イスラエルがイランを攻撃すると、アメリカは心ならずも中東における戦争に巻き込まれてしまう。日本が中国と武力衝突すると、心ならずもアメリカは中国との戦争に巻き込まれてしまう。この事態を強く懸念。)

 「対中包囲網」は成り立たない→先般の習近平の訪米

 日中関係を整えることにより、日本外交はアメリカとの間で風通しが良くなるのみならず、韓国との関係も整えやすくなる。そして、実は北朝鮮についても新たな展開が可能になり得る。

 尖閣について、経緯の一端を説明。当時の総理、外相とのやり取りについても少しだけ紹介。9月11日の国有化の閣議決定後は、記者会見等におけるメッセージとして、外交官の仕事として解決を図ること、絶対に軍人の仕事にしないことをはっきり伝えようと努めたことも紹介。

 今後の解決のあり方についても、方向性を示唆。(言い過ぎると、成るものも成らなくなる)

 ちなみに、ロシアとの間では、ソ連はグロムイコ外相の時代「領土問題は存在しない、したがって日本とは話をしない」との立場であったが、シュワルナゼ外相の時代に「領土問題は存在しない、しかし話はする」との立場に変化し、更に、1991年のゴルバチョフ訪日以降は「領土問題は存在する、したがって解決しよう」との立場になっていることを紹介。但し、3兆以上の対ロシア経済協力にも拘わらず、領土は1センチも返ってきていない。対話をすることイコール領土を取られることにはならない。いろいろな解決の仕方が有り得る。

2.今や、戦後世界がつくった3つの秩序全てが「流動化」状況。

 第一に、国連は全ての武力行使を禁止、例外2つ、1つは、安保理事会が決定し、国連軍として行動する場合。しかし、「国連軍」は未だに出来ていない。2つは、自衛権の場合。「集団的自衛権」は国連憲章によって作られたもの。国連の安保秩序は流動化、機能不全?シリアのケースについて、自衛権は発動できないし、安保理の決定もできなかった(ロシア、中国が反対)。

 第二に、自由貿易。GATT、WTO、ドーハラウンド暗礁、二国間・多国間経済連携、FTA,TPP等。不透明な状況。

 日米は68年前、戦争、原爆、しかし今や切っても切れない縁、誰も戦争など言い出さない。これからの時代→切っても切れない縁のネットワークつくり、TPP、日中韓自由貿易協定、RCEP,「北東アジア経済連携」→「アジア・太平洋共同体」、APECで合意のFTAAPに通じる。

 TPP、中国も検討、要注意。G2(米中で世界のマネジメント)の発想有り。

 第三に、通貨制度。々戦後、イギリスのケインズによる世界通貨案を退け、ドル基軸通貨体制、しかし機能不全の議論有り。

3.これら平和と繁栄についての戦後秩序を前提とすることによって日本は大きな発展。

 更に、平和と繁栄の更に上位概念として「文明」、新たな文明について、日本に役割が有ると思う。トインビーは、西洋から東洋へ重心移動を予言。アインシュタインは、武力や財力ではない基準で、日本こそが世界のリーダーたるべしの予言を残したと言われている。違いを受け入れられるのが日本の文明と特質。

 4.「連雲港」についても言及。

(了)

 

 

 

 

 

 

 

すべての 活動 一覧はこちら