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ワシントン訪米、「民主化支援」

1.9月17~21日、アメリカの首都ワシントンに行ってきた。国際交流センター主催の「民主主義の将来」という研究プロジェクトの一環として訪米。自由民主党から小生と、阿部俊子さん、立憲民主党から桜井周さん、国民民主党から津村啓介さん、公明党から高瀬弘美さん(参)。この他、学界から市原麻衣子さん(一橋大学)、庄司香さん(学習院大学)、彦谷貴子さん(コロンビア大学)も参加。高須幸雄元国連大使が団長。

シンクタンク(ヘリテージ財団、ブルッキングス研究所、CSIS、外交問題評議会)、ジャーナリスト、政府機関(国務省、USAID)、上下両院議員、民主化支援推進団体(NED(全米民主主義基金)、フリーダムハウス、NDI(全米民主研究所)、IRI(国際共和研究所))と意見交換。

2.ワシントンの識者の間では、全世界的に民主主義の後退現象が見られるとともに、同時に、中国やロシアという全体主義体制が再び勢いを取り返して、民主主義体制は挑戦を受けており、今や民主主義vs全体主義という二つのシステム間の全世界レベルの闘争が始まっているとの明確な認識が聞かれた。(新たな冷戦)

民主主義の先導役であった先進資本主義諸国においても民主主義の後退(アメリカにおけるトランプ現象等)が見られるとの認識が聞かれた。

3.帰国後、トランプ大統領をめぐっては、ウクライナ疑惑に端を発して大統領への弾劾の動きが激しくなっており、アメリカ自体の民主主義のあり方について、世界が疑問符を抱いているのではないかと思う。(トランプ大統領については、日本やヨーロッパの同盟国より、プーチン大統領や金正恩等の全体主義的リーダーを大事にしているように見える等、違和感が強い面が元々ある。)

ただ、印象的だったのは、トランプ現象はあるにせよ、米国の民主主義は強靭であり、崩れることはないとの強い確信が共通して聞かれたこと。

4.民主党関係者からは、会話の端々に来年の大統領選においてトランプの再選は難しい旨が聞こえたが、3割とは言えトランプ支持者が岩盤のように支えており、来年の選挙の行方は未だ分からないというのが全体の印象。 しかし、最近の弾劾の動きは、相当深刻であり、場合によっては途中で辞任も有り得るかもしれないという識者も出てきている

5.今回の訪米の中で、米国側から共通して、 「民主化支援」についての日米協力を望む声が強く聞かれた。

アメリカは戦後、グローバルな民主化支援戦略を進めてきた。世界の国々の民主化を支援し民主主義にすることにより、世界を平和と繁栄に導こうという考え方である。民主主義体制は戦争を好まない、民主主義の国同士では戦争にならないという強い確信がその根底にある。

今回の訪米における関係者との意見交換において、民主化支援におけるアジアにおけるパートナーとして、アメリカの日本に対する期待が極めて大きいことを感じた。韓国、中国との対比も有るのかもしれないが、日本に対する信頼性(credibility)、頼りになるパートナーという認識が高まっている。

日本としては、既に民主化支援的な援助として、法制度整備支援・経済制度整備支援、ガバナンス支援(含、不正腐敗対策)、平和構築と難民避難民の支援等を実施している。今後の更なる分野として、選挙制度支援、メデイア育成支援等も有り得よう。

日本は米国に比して、援助受け入れ国に対して価値観を押し付けることは避けてきたのに対し、米国は意識的にアメリカ型の民主主義の拡大に努めてきたというスタイルの違いはあるも、日米協力という形を実現するため、例えば日本がODAとして既に進めている民主主義推進的なプロジェクトを米国と一緒にやれるものが有るかどうかについて、検討を進めることから始めるのも一案であると思う。

6.中国について、本来であれば、経済が発展すると民主的になるのがこれまでの通例であり、日本もそのような前提で対中支援をしてきたが、皮肉にも中国は民主主義的体制にならなくても経済成長が可能であることを示す先例になってしまった感がある。今回の訪米においてこの点は度々話題になった。

しかし、一人当たり所得が1万ドルを超えると民主化傾向が強まると言われており、中国は今、約8千ドルであるから、更に経済が伸び、一人当たりの所得が増えていくと、中国の人々の欲求は高まり、民主的傾向が高まることも有り得るとの議論も有る。

更に、習近平は、格差という大問題に対処するにあたり、毛沢東時代のような皆平等だけど貧しい原理主義的共産主義に戻るのか、多くの人間は貧しいが一部の人間は大変リッチになる「赤い資本主義」を進むのかの選択を迫られ、後者の赤い資本主義を選択した経緯がある。ということは、資本主義とは相容れない「共産党」をどうするかの超大問題にいずれ向き合わざるを得ないという爆弾をはらんでいるのではないか。

7.戦後日本は「吉田路線」を国家の基本戦略として、安保はアメリカに頼り、日本は経済に専念するという路線を走り、それは大成功であった。しかし、トラブル大統領が「アメリカ・ファースト」と唱える今、吉田路線を進化させる必要もあるのではないか。そのような文脈で、この「民主化支援」戦略は重要である。

周りの国の民主化を支援することにより、民主主義の国同士では戦争しないという形を創りだすことは、今後の日本の重要な国家戦略となろう。(了)

 

活動報告(9/25)

本日、日本・ネパール友好国会議員連盟の総会を開催しました。

ネパール側からは、ネパールエネルギー・水資源・灌漑大臣と、駐日ネパール大使が出席されました。

活動報告(9/17~9/21)

民主主義の未来研究会での訪米ミッション(Washington DC Program)に参加しました。

活動報告(9/10)

9月10日 交通安全対策特別委員会を開催しました。

先日と同様に「あおり運転防止」について、議員同士で意見交換を行いました。

会議で使用した「警察庁説明資料(※クリックでリンクが開きます)」も掲載致しますので、是非ご覧ください。

 

活動報告(8/28)

8月28日 世界からエイズ、マラリア、結核を無くそうという「グローバルファンド」の朝食会に出席しました。

活動報告(8/27)

本日、交通安全対策特別委員会を開催しました。

あおり運転防止について、議員同士で意見交換を行いました。

※会議で使用した「【警察庁】交特委資料(※クリックでリンクが開きます)」も掲載致しますので、是非ご覧ください。

番組出演のご案内

8月26日(月)20:00~22:00

『BS-フジLIVE プライムニュース』に出演します。

テーマは「日韓関係」です。

是非ご覧ください

~国会トーク~ フロントラインに出演します!

7月26日 (金)15:30〜16:00/23:00〜23:30

CS放送「TBS NEWS」〜国会トーク〜フロントラインに出演します。是非ご覧ください‼

インターネットニュース「TBS NEWS」の「国会トークフロントライン」のページでも金曜夜からご覧頂けます。
https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/frontline/

駐米イギリス大使の辞任は極めて遺憾

ワシントン駐在のイギリスのダロック大使が辞任するとのニュースは極めて遺憾だ。

ダロック大使が本国への電報で、トランプ政権が混乱している云々等報告したことが、その電報が外部に漏らされたことにより明らかになり、トランプ大統領の怒りを買い、イギリス本国のメイ首相、ハント外相らのサポートにもかかわらず、辞任に至った。

任国の情勢について本国にはっきりと報告することは外交官の大事な任務だ。時に赤裸々な描写、分析もする故、そういう電報は極秘電として、機密度の高い暗号をかけて送られる。それがリークされたというのは、いかにも不自然だ。

現実にトランプ政権は特にはじめの2年間、国務長官が交替、首席補佐官が交替、国防長官も交替等々有ったのは事実であり、ダロック大使の分析は無茶ではない。

トランプ大統領が怒り、ダロック大使が辞任といのは、ワシントン駐在の外交官たちに極めて悪い影響があるだろう。外交は情報が命だ。歪んだ情報は不健全な外交につながる。ダロック大使には何としても踏ん張ってほしかった。

アメリカには手堅さを求めたい

米朝首脳会談が板門店で行われ、北朝鮮の非核化に向けての実務者会合が開催されることになった由。

それ自体はもちろん喜ばしいことだが、トランプ大統領のパフォーマンス的な動きが気になる。

前回のハノイでトランプ大統領が席を立ったのは、私の見方は、当時ワシントンで以前トランプさんの顧問弁護士だったマイケル・コーエン氏が、トランプさんを徹底的に非難する証言を米議会で行っていたので、トランプさん的には、気が気でなく、早くワシントンに飛んで帰りたいという気持ちで、席を立ったのだと思う。あの時交渉で少々の成果を出したとしても、報道的にはマイケル・コーエンのかなり衝撃的なトランプ批判に打ち消されるので、一時中断して次の交渉の際に持ち越した方が得だという得意の「計算」をしたに過ぎないのではないか。

トランプさんにしても金正恩にしても、それぞれに成果が欲しいという点は共通している。

今回、電撃的に米朝の首脳会談が行われるにあたって、実務的に中身が準備された形跡はない。実務者会合の開催が決まったとは言え、具体的成果と言うには少々寂しい。

事が核に関わる内容だけに、パフォーマンス的な動きより、手堅い積み重ねによる具体的成果の蓄積により結果を出すことが求められる。