文字サイズが選べます

アメリカの対中制裁関税発動は間違っている!

トランプ政権は、中国による知的財産権の侵害に対応するためということで、制裁関税を発動するが、これは政策的に大きな間違い。貿易戦争を防ぐべき立場の国が、貿易戦争を引き起こす動きをしていることについて、大変懸念している。

第二次大戦の原因の一つは保護貿易による貿易戦争だった。その教訓で、戦後は自由貿易を進めようということで、ガットをはじめアメリカ主導で世界の秩序をつくってきた。しかし今トランプ大統領はアメリカファーストと言い、保護主義に走っている。いずれ自らも損をする大きな間違いを犯しつつある。アメリカは世界のリーダーとしてのポジションを自ら放棄しつつあるのみならず、世界を不幸にすることになりかねない。日本はそれに引っ張られてはならない。

アメリカにはリーダーとしての意識を取り戻してもらいたい

1.トランプ大統領の高関税による輸入制限を打ち出し、EU、中国等が対米報復関税に踏み切ることを打ち出した。ロシア、インドも報復関税をかける考えを示しているという。

第二次世界大戦は、保護貿易がその原因の一つであったとの反省に基づき、戦後は自由貿易体制を確立しようと、アメリカが主導してGATT、その後はWTOがつくられ、世界秩序はその流れの中にあったといえる。WTOが190カ国以上の国々の全会一致がなければ決定できず、ドーハ・ラウンドが座礁して動きがとれなくなった中、それなら気の合ったもの同士でやろうということで、二国間FTA(自由貿易協定)、TPP(環太平洋経済連携)などの動きにつながった。

しかし、トランプ大統領のTPP離脱にとどまらず、今回の高関税による輸入制限等の動きは、「報復」の連鎖を呼び起こしつつあり、戦後アメリカが主導してつくった自由貿易に向かう世界秩序を崩壊に導きかねない。

自国さえ良ければよいという「アメリカ・ファースト」の考え方は、アメリカが世界のリーダーとしての意識が希薄になったことを表しているのではないか?と危惧するものであり、アメリカにはリーダーとしての意識を少しでも取り戻してもらいたい。しかも、アメリカ・ファーストは、結局はアメリカにとっても得にならず、損することになる。それは歴史がはっきり示している。

2.もう一つ大変危惧するのは、アメリカが国連の人権理事会を離脱を決めたことだ。反イスラエル的であるというのが理由というが、これもアメリカがもはや世界のリーダーではなくなったのではないかとの懸念を強めさせるものだ。

戦後、アメリカが主導して、国連を創設し、加盟国に武力の行使を禁止することによって、戦争をなくそうとの努力を重ねてきた。これも戦後世界秩序の柱の一つだ。確かに、国連は戦争をなくすとのミッションをうまく果たせていない。しかし、他に代替し得る仕組みもなく、国連を大事にする意味は有る。今回のアメリカの離脱の理由は「反イスラエル的」であるというものであり、それはアメリカの中間選挙という国内的な視点である。

3.日本としては、戦後、吉田路線に乗って、安保はアメリカに任せて、日本は経済中心でやっていくとの基本路線できた。それは、アメリカ主導の戦後世界秩序があって成り立ったものでもある。トランプ大統領のアメリカ・ファーストはいろいろな面で影響が大きい。

外務省は潮目の変化に気づくべし

7日の安倍-トランプの日米首脳会談は、「潮目」の変化をはっきり示した。

対決から対話にベクトルの方向は変わった。日本の外務省は潮目の変化に気づくべし。圧力から対話に重点を移すべし。その際、多国間で国際機構的な枠組みをつくり、北東アジア連携を進めるべし。日本、ロシア、中国、韓国、モンゴル、アメリカに、北朝鮮をいずれ加えたメンバーだ。分野としては、エネルギー、金融(北東アジア開発銀行)、農業、鉄道・道路・港湾等々。

これがいずれ日本の戦略の柱となるだろう。

米朝双方の自制を願う

6月12日に予定されていた米朝首脳会談が中止になったことは極めて残念だ。

北朝鮮側の発言にトランプ政権が反応した由。せっかくの流れが損なわれるとなると残念だ。双方の自制を求めたい。

事務方の作業抜きにトップでやろうとするところに無理があるのかもしれない。

92歳のマハティールさんは全世界のシニアに元気を与えた

先週、92歳のマハティールさんがマレーシアの首相に返り咲いたとのニュースは、全世界のシニア世代の人たちに元気を与えたと思う。

写真を見ると、生き生きした表情で、やる気満々の雰囲気が感じられる。

いくつになっても働きたい人は働ける社会をつくっていきたい。

日本の対応に戦略的発想を望む

北朝鮮を巡って情勢は急転回している。米朝首脳会談がシンガポールで開催される、三人の米国人が北朝鮮から解放等々。

しかし日本の対応に戦略的センスが感じられない。戦後日本外交は吉田茂の吉田路線をひた走って来ました。日米安保条約を軸に、アメリカ頼みの外交で平和と繁栄を築いてきた。しかしこれは他方で自らの戦略を構想して外交を展開するという感覚を鈍らせることになったと思う。

今、北朝鮮を巡る情勢が急転回していることの受け止めが不十分ではないか。

非核化をどう進めるか、拉致をどう解決するか、これらをアメリカや韓国頼みにとどまらせず、日本としてどういう戦略的構想で進めるか、非核化がなされた後の北東アジア連携についても考えるべきだ。

トランプ大統領のシリア攻撃と国連憲章

アメリカのトランプ大統領がシリアを軍事攻撃したが、国連憲章は武力の行使を禁止し、例外は、自衛権発動(含む、集団的自衛権)の場合と国連軍による場合の二つだけと定めている。

アメリカが中心となり国際連合を創設した際、もう戦争がなくなるようにとの願いを込めて国連加盟国には武力の行使を禁止する国連憲章を定めた。但し、国際社会は国内社会のように組織化が不十分であり、全面的に武力の行使を禁止することは現実的ではないとし、自衛の場合は例外とした。そして当時冷戦が既に進みつつあったので、国連憲章は新たに「集団的自衛権」という概念をつくった。

もう一つの場合の国連軍による集団安全保障は集団的自衛権と異なる概念だ。専門的なので詳細は略するが、安全保障理事会の決定に基づく国連軍による集団安全保障措置は未だに行われたことはない。国連による活動として、「平和維持活動」PKOがあるが、これは極めて限定的なもので、武力の行使ととは異なる。

今回のトランプ大統領によるアメリカのシリア攻撃は、このような国際法の枠組みから見ると、自衛権の発動でも、あるいは安保理事会の決定に基づく集団的安全保障でもどちらでもないことになる。

化学兵器の使用禁止に異論はないが、シリアのアサド政権が化学兵器を使ったかどうかの調査、「認定」は行われていない。また、化学兵器を国内で使用したからといって他国がその国に武力を行使することは、国連憲章が例外として認める①自衛の場合でも②安保理決定に基づく集団安全保障措置でもない。

アメリカのトランプ大統領からの呼びかけに対して、イギリスのメイ首相、フランスの̄マクロン大統領とも自制をかけてないことに対して違和感を感じる。アメリカを中心につくり上げてきた戦後の国際秩序が崩れつつあるのだろうか?

トランプ大統領は戦争でロシア疑惑隠し?

トランプ大統領はシリアへの軍事作戦を今にも発動するかのような発言をしている。

理由はつくだろうが、何故あのように喧嘩ごしで、軍事行動ありきのような挑発的な発言をするのか?

米国内におけるFBIによるロシア疑惑捜査がトランプ大統領をかなり追い詰めているという見方も有る。

それゆえトランプ大統領が北朝鮮に対して軍事行動を実行してしまうのではないかと懸念していた。米朝対話は行われたとしても決裂させて、軍事行動の正当化に使われるのではないかと懸念していた。

しかし、北朝鮮🇰🇵の金正恩が中国の習近平主席と会談して心合わせをした(かのように見える)ことにより、アメリカとして北朝鮮に対して軍事行動を起こす時には、中国からのミサイルも計算に入れざるを得なくなった。即ち軍事行動をとりにくくなったのではないか?

そこで、ロシア疑惑から目をそらせる為に、シリアが急浮上したとの見方は成り立たないだろうか?

アメリカの狙いは二国間のFTA

韓国とアメリカの間では既に二国間でFTAが締結済みだったが、トランプ大統領はこれを交渉し直し、この度押し切ったようだ。

米軍撤収もカードとしてちらつかせたようだ。通貨安に導くことも禁じた。鉄に25%の関税をかけることもFTAにより免除するしたようだ。

日本について、世耕大臣が鉄、アルミについての関税を免除するよう頼んだがうまくいかなかった。アメリカとしては、日本とも二国間のFTA(自由貿易協定)でデイールによってアメリカにとって有利な結果を得たいとの思惑が有り、その際、韓国の時と同様、在日米軍の撤退をカードに使うだろう。為替条項も入れるだろう。

日本外交として長期的な観点から将来の安全保障のあり方についても独立自尊の観点からビジョンを描く必要が出てきている。

日本外交は思考停止か?

北朝鮮の金正恩が北京を訪問、中国の習近平主席と会談した模様。

日本外務省は、これまで北朝鮮に騙されたと繰り返すのみで、思考停止に陥っているのではないかと思ってしまう。騙されないように上を行くのが外交官のなすべきことであり、技ではないか。

ダイナミックな動きに対して思考ていし状態に陥っている。

対話を怖れる必要はない。

北朝鮮の2016年7月6日の声明で、「朝鮮半島の非核化」に言及、先代の遺訓を守るというのがキーワードだ。向こうは体制の保証求め、こちらは非核化を求める。平和的解決の途は有る。