世界の流れは分散か?統合か?

オランダのハーグにある「仲裁裁判所」が、中国の南シナ海に関する主権の主張について、ほぼ全否定の判決を下した。

国際法は、「法」とは呼ぶものの、国際社会が未だ国内のようには「組織化」されておらず、国内のような警察組織もないし、司法と言っても、強制力はないが、仲裁裁判所の存在自体が、国際社会の組織化の一つの象徴だ。

その意味で、今回の判決は、国際社会の組織化の現象の一つと言える。

他方、先般の、イギリスのEU離脱の国民投票は、それとは逆の方向の、分散の現象に見える。

世界は分散と統合のどちらの方向に向かっているのか?

戦後世界は、統合に向かって組織化を進めてきた。
戦後世界を代表するシステムとしての、、戦争をなくすための国際連合システム、自由貿易のためのGATT、WTOシステム、世界通貨としてのドル基軸通貨システム。これらはアメリカが中心となってつくった。
これらはどれも思惑どおりには機能していない。

また同時に、資本主義の限界も議論される。トマス・ピケテイが主張するように、資本主義は本質的に格差を生じる。そして格差が現在の世界の様々な矛盾の根源となっている。
このことが様々なことを世界に呼びかけている。
四本主義の限界を超えること、即ち格差の解消に向けての努力の必要性を呼びかけている。

これらは、世界の平和と繁栄のための新たなシステムつくりを我々に呼びかけているように感じる。

しばらく世界は分散に向けての方向にふれるかもしれないが、世界の平和と繁栄にむけては、統合に向かうことが重要だ。

イギリスのEU離脱が決まると、アメリカのトランプ氏が次はアメリカだと言った由だが、それをやってしまうことはパックスアメリカーナ、即ちアメリカが世界のリーダーとして君臨する時代の終焉につながるだろう。

アジア・太平洋地域においては、日本は統合の方向に向けての役割を果たすべきだ。
TPP(環太平洋経済連携)、日中韓自由貿易協定、ASEAN経済共同体、これに私が外務副大臣時代に青山の国連大学で6カ国(日本、アメリカ、ロシア、中国、韓国、モンゴル)の学者により、エネルギー協力、金融協力(「北東アジア開発銀行」設立構想)を議論した「北東アジア経済連携」を「統合」すれば、アジア・太平洋自由貿易地域構想の実現が見えてくる。その際、日本は統合役として大きな役割を果たさねばならない。

その意味で、イギリスのEU離脱等の現象があろうとも、世界の方向が分散に向かっていると思い込まず、日本は「統合」に向けての役割を果たすべきである。

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Japan will play a greater role in the Coming World

(*The conversation was held at Dr. Yamaguchi’s office at the Japanese House of Representat

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